不動産活用のヒント

都市再生

1.等価交換事業

■ 等価交換について

都市では、中高層の建物の建設が進んだためにマンションの立地に適する土地が少なくなってまいりました。そこで現在、有効に活用がされていない土地に中高層の建物を建設し、土地の高度利用を行うことによって建設の用地を確保しようという傾向が生まれてきました。
例えば今まで商店街で店舗を営まれていた方で、土地を有効活用したいという意向があったとします。しかしながら、その場合、単独で賃貸マンションの建設を行った場合は、金融機関からの融資を受けなければなりませんが、借入金の返済と事業リスクが伴いますし、借入利息の負担(いわゆる金利)の支払いによって事業採算面での圧迫されることもあります。
これらのリスクを軽減するための解決策として等価交換方式によるマンション建設事業が考えられます。
それでは例を挙げて具体的に等価交換マンションについて説明をさせて頂きます。
まず地主である商店主が土地を差し出し、その土地にマンション業者(いわゆるデベロッパー)が、中高層の建物を建設します。つまり地主が土地を出資し、マンション業者が建物を出資します。そして建物完成後に、地主とマンション業者の双方が、それぞれの出資比率に応じた割合で土地建物を取得します。
かつて1階建ての木造の店舗が建っていたとします。しかしながら建物の老朽化のために等価交換方式による1階店舗、2階以上は鉄筋コンクリート造の分譲マンションに建物に建て替えたとします。
その結果、出資比率により商店主は借入金なしに1階の店舗をより堅固な建物に建て替えることが出来ますし、さらに分譲マンションを何室か出資割合に応じて所有することが出来ます。
一方、デベロッパーにとっても土地を先行して取得するための資金や、それに伴うリスクを軽減することが可能です。
また等価交換方式は、様々な税法上の特例を設けられているので、特例によっては、税金負担が軽減できる場合があります。
このように地権者とデベロッパーの双方にとってメリットのある方式と言えます。

■ 交換差金について

等価交換において、交換により譲渡する土地等の資産の価額と交換により取得する土地や建物等の資産の価額が、同額ではない場合があります。
その差額を補うために場合によっては金銭を授受することがあります。
これが交換差金で、当事者間でやりとりされる金銭だけでなく、次の二つの場合も含まれます。

(1) 一つの資産のうち一部を交換し、他の部分を売買とした場合は、その売買代金が交換差金になります。
(2) 土地と建物を一括してお互いに交換したと時に、土地と建物の総額では同じ価額であっても、土地と土地、建物と建物の種類ごとの価額が異なっている場合は、土地と土地、建物と建物とのそれぞれの差額が交換差金となります。

※ 相手方から受け取った交換差金は課税対象となりますので注意してください。
※ 制度の改正等により内容が変わる場合があります。


2.法定再開発

■ 法定再開発とは

都市計画法に基づき、市街地を再開発する事業をいいます。
目的としては、駅前、中心市街地の木造建物密集地区や公共施設の未整備地区を開発して活力ある町づくり、都市の機能の整備、更新をはかることです。
市街地開発事業には第1種市街地再開発事業(利権変換方式)と第2種市街地再開発事業(用地 買収方式)があります。

■ 第1種市街地再開発事業(権利変換方式)

再開発事業前の土地、建物の権利者は、再開発し建築した建物(再開発ビル)の事業者から再開発前のそれらの権利額に相当する、再開発ビルの床(権利床)と土地持分を取得する(権利変換)が権利変換を希望しない場合は、権利額に相当する金銭を受け取ることができる。又、事業費を調達する方法として、余分な床を建設し、これを売却することも通常行われている

■ 第2種市街地再開発事業(用地買収方式)

再開発業者は再開発し建築した建物(再開発ビル)、土地を買い取ります。
権利者が希望すれば、その対償に代えて再開発ビルの床を提供します。
この開発事業は個人、組合は不可で、公共団体が行う事業です。


3.優良建築物等整備事業

■ 優良建築物整備事業とは

都市計画法に基づく市街地再開発事業とは異なり、民間主導型の開発事業で、土地の有効活用、良好な街並みづくり、環境整備、老朽マンションの建て替え等の市街地の形成を図ろうとするものです。一定の要件(基礎要件)を満たせば補助が受けられます。
優良建築物等整備事業には優良再開発型(共同化タイプ、マンション建て替えタイプ、市街地環境形成タイプ)、市街地住宅供給型(住宅複合利用タイプ、優良住宅供給タイプ)、既存ストック活用型、アスベスト改修型があります。

基礎要件

 1, 施工面積−概ね1000u以上(市街地総合再生計画区域内等は500u以上)
 2, 接道長さ−幅員6m以上の道路に4m以上接すること
 3, 空地面積−一定規模以上の空地を確保する
 4, 階数−地上3階以上の建物とする
 5, 構造−耐火建築物又は準耐火建築物とする
 6,地区要件−既成市街地及び近郊整備地区

 補助項目
 1, 調査設計計画−事業計画作成費、地盤調査費、建築設計費
 2, 土地整備−建築物除去費用等、補償費等
 3, 共同施設設備−空地等整備費、供給処理施設整備費、その他の施設整備費
 4, 付帯事務−付帯事務費  補助率   補助対象額×2/3以内(国1/3+地方公共団体1/3)
 補助金以外の事業費は施工者負担となります。

■ 「優良再開発型」(3タイプ)

共同化タイプ…5人以上の地権者が2以上の土地を所有している場合、共同で建て替えすること。但し地権者全員からなる地権者組合又は地権者全員から同意を得るものとする。
マンション建替タイプ…建物耐用年数の2/3を経過していること、又は、これと同等の機能低下をしている共同住宅について、地権者組合又は地権者の同意を得て建て替え、敷地の整備を行う事業です。
1,次のいずれかに該当するものであること。
  a,狭小道路の拡幅、道路提供等を伴う事業
  b,一般に利用出来る公開空地を確保する事業
  c,近隣環境を配慮した景観一体型の建築計画事業
2,区分所有者が10人以上であること。
3,次のいずれかに該当するものであること。
  a,建て替え決議がなされていること若しくは、区分所有者全員の同意を得ていること又はそれに準ずる処置がなされていること。
  b,普通決議で4/5以上の建て替え推進の賛成を得ている事又はこれに準ずる処置がなされている事。
4,建て替え後の建物で面積の1/2以上を住宅として使用すること。
5,住宅が優良建築物等整備事業制度要項のマンション建て替えタイプの基準に適合していること。
6,非住宅系の地区においては住宅のみの建設を行わないこと。
市街地環境形成タイプ(公共的通路確保型)…良好な市街地環境を形成する建築物及びその敷地等の整備を行う事業。
1,街並み誘導型
建築協定、都市計画法の地区整備計画又は幹線道路の沿道の整備に関する法律の沿道地区整備計画、壁面位置の制限、建築物の形態・意匠の制限を受けて行う良好な街並みを形成を行う事業。
2,単体整備型
3,一般公共的通路整備型
公衆の円滑な通行を確保する為の通路等を整備する事業
4,指定公共的通路整備型
一般公共的通路整備型のおいて、地区の面的な街づくりに寄与する事業。
5,都市施設整備促進型
敷地内の事業認可前の都市施設部分、地区施設部分、又は施設部分を空地として確保し施設の整備促進をし歩行者空間を確保する事業。

■ 既存ストック型

既存ビルを活用して住宅を整備する事業で、耐用年数の1/2以上を経過していないこと10戸以上の住宅を供給すること、転用後の建築物の面積の1/2以上が住宅であることが必要である。

■アスベスト改修型

アスベストが使用されており、多数の利用客がある建物改修。露出吹きつけ材のアスベスト含有量調査又は吹きつけ等アスベストの除去、封じ込め、囲い込み工事。多数の利用客ある建物で、露出してアスベストが吹きつけられているもの、かつ、他のアスベスト調査、除去の国庫補助金を受けていないもの。


4.総合設計制度

敷地内に広い空地を有する建物について、容積率緩和等をし優良な建築物を誘導することで市街地環境の整備改善及び良好な市街地住宅の供給促進を目的としたもの。

■計画敷地面積

第一種低層住居専用地域又は第二種低層住居専用地域−1500m²
第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、準工業地域又は工業地域 −1000m²
近隣商業地域、商業地域又は工業専用地域−500m²

■公開空地

舗道上の公開空地を設ける。市に移管する公園等は公開空地とみなす。建物の平方根の1/2以内は公開空地としてみなさないが、植採や柵等人が立ち入らない様にした場合は公開空地とみなす。

その他、総合設計制度の適用をうける場合は、日影規制、駐車・駐輪規制、自己日照規制、公開空地の管理等の要件を満たさなければならない。

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